パパイヤ男爵

ブレードランナー 2049のパパイヤ男爵のレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.8
脚本はほぼパーフェクト。前作とうまく繋げてデッカードの存在感もレプリカントの切なさも充分に表現された。唯一気になるのは人間がなぜそこまでレプリカントに冷たく接するのかという辺り。AIのジョイには普通に情を持って接しているはずなのに。

また二時間半という長さに甘んじてか、全体的にテンポが良くない。普通に2時間で収まったのでは。映像美のセンスも悪くはないが、前作にあった「人混みの雑踏と室内の静寂」「雨の夜空にネオンの色彩」「LAの街に日本語の看板」など極端で印象的な対比は弱く、普通のSF作品っぽくなった。雪景色だと静かになりすぎるのであのLAには合ってないような。前作リドリースコットの映像インパクトが強すぎるので単純に比較するのは酷かもしれないが、ブレードランナーというタイトルが付くからには何か新しいものも見てみたかった気はする。


次も30年後、老いたKが登場するブレードランナー2079?続編やスピンオフはいくらでも作れそうな膨らませ方なのでそれも期待。
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