あかり

ブレードランナー 2049のあかりのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.1
2019年のはイマイチ分かりづらく、モヤモヤしたまま終わってしまったので観るのにやや不安がありましたがこちらは全然大丈夫でむしろ傑作でした。

レプリカントであるKが旧型のレプリカントを処分するところから始まる今作。『奇跡』がなんだったのか知りたくて観続けた2時間。Kにとって最後は大義ある死だったのか、何を思って横たわったのかは観客ひとりひとりの想像のうちでしかありませんが、儚くも美しいラストシーンでした。

レプリカントを作っては壊し作っては壊しを繰り返す人間よりも、バーチャルではあるものの一人の女性と慎ましく暮らしているレプリカントの方が圧倒的に『人間よりも人間らしく』生活しているのがなんとも言えなかったです。近い将来、ああいう街の姿にならずともAIやらが進化してくるのは目に見えているので、人間と同等の感情を持ったAIが出てきたときに、変に上下関係が生まれるのではなく、自然に、平等に過ごせる世界であるといいなと思います。自分たちが作り出したものに「人間もどき」と罵るシーンは辛かったなあ。本当に2049年がこんな時代になっていたらどうしよう。笑
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