みんたろう

マレフィセント2のみんたろうのレビュー・感想・評価

マレフィセント2(2019年製作の映画)
3.5
2020年155本目

ファンタジー世界の大戦争、と思わせといてリアルな人間らしさを描く。
相変わらずエル・ファニングが可愛すぎで、彼女をめぐる姑バトルの話と思いきや、割とエグい話。

妖精たちを閉じ込めて虐殺するなんて、ほんとWWⅡのホロコーストすぎて、ファンタジーとして観られなかった。騙されてガス室に行くなんて展開、強制収容所を想像しないなんてできない。
そんな場面を観せられてからは、ダークフェイたちが海から攻める様も、まるでノルマンディー攻略のように感じてしまった。

オーロラ姫の真実の愛(泪)によるマレフィセントの復活は、母娘愛の美しさを感じられたし、前作のマレフィセントからオーロラへの愛情に対するアンサーとして、素晴らしいものがある。加えてアクションも前作に比べて遥かに優秀だし、ディズニーオリジナルとしての独創性もあった。

でもやはり、種族間の抗争や絶対的な王妃の存在が、実際の人類史の写しのように感じてしまう。個人的には「眠れる森の美女」をベースとした、純然なファンタジーらしさがある前作の方が好みだった。