ウディ・アレンは声高に語らない。もの凄い感動とか圧倒的な示唆みたいなものからちょっと距離を置いている。良く出来たウディ作品に相応しい評価って5.0よりも4.5なのよ、と個人的には思う。
とはいえハリウッドとNYが舞台の今作はまるでジェットコースターに乗っているような90分。埋め尽くす言葉数に対してあまりに潔いカット割り。役名もセリフも無い美人が沢山出てきて、結構な数の人が軽やかに死んでいく。これが80を超えた監督の撮る作品か?
明け方のセントラルパークでのキスシーンと、ロジャース&ハートの佳曲 "マンハッタン" をバックにクリステンとジェシーそれぞれが見せる、遠い昔を懐かしむような表情のラストカットのなんと美しいこと。
追記
予定されていたブルース・ウィリス降板でキャスティングされたスティーヴ・カレルがとても良かった。めちゃカッコ良い。