ゆう

ありがとう、トニ・エルドマンのゆうのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

入り混じった余韻が残りました。
自然な演技とBGMなどわかり易い演出が無い所は、シンゴジラなど最近のテンポが速い名作と対照的。でもトニエルドマンが現れて雰囲気が一変するところが何とも言えず気持ち良いです。ギャグ自体は不快に感じなくもないバランスですが、この映画の最大のハイライトであるアレにボスが気づくシーンでは映画館内で爆笑が起こってました。
イネスは予想より最初から大人な対応で、父親が自分を思っての行動であることは分かってはいたんだと思いました。それでも生き方への考えの押し付けに拒絶するのは当然ですよね。ましてや離婚して別居した世捨て人のようなオヤジ。最後には父親のぶっ飛んだところを継承して見せてますが、必ずしも生き方を変えたとは言ってないと思います。全部拒絶ではなく更に大人な態度で父親の考え方を認めたのかなと理解しました。その感じが温かいような寂しいような。

個人的にはホイットニーのところは急にあざとく感じてしまったのと、伴奏がどうにも別録音に聴こえてしまって(手の動きも音とズレてるように見えた)冷めてしまい感動はできませんでした。
ルーマニアの現状については愕然とさせられたり勉強になりました。
ゆう

ゆう