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午後8時の訪問者のadeamのレビュー・感想・評価

午後8時の訪問者(2016年製作の映画)
2.5
若く優秀な医師である主人公が過ちとすら呼べないような過ちに対して自責の念に駆られ、奔走の末に自身の核となる信条を持ち直すまでを描いたドラマ。
主人公が有能で多くの人を救ってきたことは冒頭のいくつかのシーンだけでよく伝わってきます。
そして研修医の青年との対比によって、それは患者に同情するあまり振り回されることのない強さによるものだということもよく分かります。
そんな人を救う力を持っている主人公だったからこそ、救えなかったのではなく、救わなかったことに強く後悔を覚えたのだと思いました。
まるでヒーロー映画かのように、力を持つ者がそれ相応の責任を負う宿命を受け入れるまでの物語としてはよくできていたので、死の真相を探るミステリーかのようなミスリードが余計だった気がしてしまいました。
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