白波

わたしは、ダニエル・ブレイクの白波のレビュー・感想・評価

4.0
2016年12月劇場鑑賞
社会派のローチらしく、ものすごく抉ってきました。
タッチは軽いのですが観ていて終始辛いです。
行政というか、そのシステムに観ていてすごいイライラするんですね。
日本のお役所もアレですが、何というか保育園の審査にも似ている気がしました。
以前から耳にはしていましたが、その失業率の高さには絶望感さえ感じます。
そんな中「優しくしないで、心が折れるから」この一言がずっと残ってしまいました。
どうして人々の心はここまで削れてしまったのかと。
そんな物語ですが、彼らが皆葬儀に来ていて少しだけ救われた気がしました。
実に静かな作りですが、根っこの部分でグラグラとしたローチの怒りを感じずいはいられないんです。
深く人の尊厳を問う、ずしりとした重さが残る作品でした。
白波

白波