ただただ素晴らしい映画だった。
イギリスの融通利かなすぎる保障制度を批判した作品、ではあるんだけど、隣人の黒人青年に本気で説教したり、職安で出会ったシングルマザーを慰めたり、理不尽なことが大嫌いで他人と関わることを面倒臭がらず諦めない主役・ダニエルおじいさんの人間的魅力がとにかくチャーミング。こんな人なら老後孤独になることもないんでは？などとコミュ力ゼロの俺は身につまされるばかりであった。
しかしそんな彼ですら徐々に追い詰められる、遅々として進まない行政業務の描写には恐ろしさすら感じた。お前ら、散々税金貪りとってほんとうに必要なときにこれかい！と。全く日本人にも地続きでリアルな物語で、怒りや哀しみがまぜこぜで観た後の疲労感がハンパなかったw。
でもこんな映画もたまにはいいんではないでしょうか。
