大工として真面目に長きに渡り働き、納税し続けたダニエル。
心臓病を患い働けなくなったのに、公的な支援を受け入れてもらえない。
英国の労働年金システムは、よくわからないが、事務局の職員達の、マニュアルにそぐわないとすぐに跳ね飛ばしてしまう態度や規則には、怒りを感じた。
職員や警察の中には、こうした弱者に理解を示す人もいるが、
そもそもの公的な手続きの煩雑さとオンライン処理のハードルの高さが、アンチpc派の人を弾き出し、役所の対応の遅さにより悪循環を生み出している。
最近ブレィディみかこの「地べたから見た〜シリーズ」を読んだが、労働者階級を舐めきった経済緊縮政策を推し進めた英国の政治の恥部が、この映画に滲み出ている。
一旦病気したり、育児で時短労働しか出来なくなると、人間の尊厳を失うような生活から這い上がれなくなるなんて。
子供の靴や生理用品が満足に買えないくらい貧しいなんて‥
ダニエルとケィティの笑顔が見たかった。
木の魚のモビール
ダニエルの鉛筆書きのメモが、胸に刺さる。
