このレビューはネタバレを含みます
『エリザのために』
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2017年公開のルーマニア映画
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初めてのルーマニア映画
懲りずに東欧モノ 笑
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イギリス留学するために
幼い頃から
家庭教師をつけ
必死に勉強してきたエリザ
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奨学金受給試験の前日
学校近くで
白昼、強姦にあう
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事件は未遂に終わったものの
深く傷ついたエリザのために
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医師である自身の
コネクションを駆使して
裏口手段に奔走する
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という話
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一歩間違えば
ドタバタコメディになりそうな
ストーリーだけど
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東欧映画にウィット感はない
(↑偏見デス 笑)
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過干渉気味な父親が
エリザを溺愛しているのは
間違いないが
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治安が悪く
コネや賄賂が横行している中
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娘の未来に希望が無いと判断して
イギリス留学に固執している
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家族や恋人と離れて
異国で一人暮らすコトに
不安でしかないエリザ
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かと言って
父親にしてきてもらったコトも
無下にできない
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父とは正反対の教育方針を持つ母
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二人の冷め切った関係を
唯一繋ぎ止めているものが
自分の存在であるコト
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それぞれの想いが
錯綜していく
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その背景には
1989年に起こった
東欧革命がある
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共産主義から資本主義へと
移り変わったルーマニアで
思春期を過ごした両親は
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混乱時代のトラウマから
娘には、自由と安全を
与えたかったのだろう
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が、しかし
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父親自身が
最も憎悪している
汚職まみれの社会を
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利用せざるを得ない矛盾を
どこまで許容すべきなのか
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正義とは、家族愛とは、幸せとは…
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平和ボケした日本人の感性だけでは
一概に判断しかねる
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なかなか
考えさせられる作品だった
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と、ココまでが
鑑賞直後の感想
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エンディングで
エリザが微笑むシーンが
どうしても頭から離れず
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つらつらと考えてたら
とんでもないコトを思いついた
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この仮説が正しければ
この物語は
全く違うコトになってくる
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最後に、こんな仕掛けがあるなんて
とんでもない作品だ…
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