デコ

ラビング 愛という名前のふたりのデコのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

どんな素敵なラブシーンよりも彼の愛の深さが伝わる映画。

描こうとすればどれだけでもこの歴史的な裁判をドラマティックにすることが出来るのにそうせずにただただ、守るべき穏やかで愛のある生活を描くのみに徹しているところがいい!
彼ら夫婦も人権問題とか詳しいことはわからないが、自分達が故郷で家族と暮らせたらそれでいいと思っている。これってリアルかも。
普通はそう描かないよね。だから見ていてある意味意外だった。

それでもそこにスポットを当てないだけで黒人の人権デモや、ヴァージニア州の人種差別が数シーン描かれるだけで当時のアメリカの差別や世情が伝わる作りになっているのは上手い。

ルースネッガがアカデミー賞にノミネートされてたけど、それよりもジョエルエドガートンのベストアクトだと思う!
彼が演じる寡黙で素朴な男。笑顔も言葉も少なく感情を表に出さない。そんな彼のたった一言「妻を愛してる」には胸を突かれた。
思わず涙が出そうに…。

いやあ、愛の言葉は無駄打ちするよりも響くってホントだね。
地味といえば地味だけど素敵な映画でした。
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