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セールスマンのmjnkのレビュー・感想・評価

セールスマン(2016年製作の映画)
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2019/11 CS録画。イラン映画。引越しを余儀なくされた舞台役者兼教師の主人公とその妻。前の住人の荷物が残る新居で事件が起きて…という話。「登場人物が酷い目に遭い、その後に取る行動が悪い方へしか行かない系の社会派映画」と言えば良いのでしょうか。それにしても警察へ行くことのハードルよ…。イランはイスラム教国なので日本でのそれとはイコールに出来ないと思われます。また、事件後の主人公がいちいちしんどくて、その事が最もストレスでした。何気ないセリフが高圧的すぎ。その辺りも含めイランの人にこの映画の感想を聞いてみたい。

劇中劇の戯曲「セールスマンの死」については内容をよく知らないのですが「セールスマンの死で支払われた保険金によりローンを完済する」というラストだそうで(このシーンは映画の中にもありましたが)、つまり"何らかの負債を死で補填する物語"と言えるような話なんでしょうか。この映画もつまりそういうことなのかなぁ…。
また、そもそも「セールスマンの死」はアメリカの戯曲なので、アメリカとイランという水と油みたいな印象の二国の同一性を描きたかったとかそういう狙いもあったのかもしれません。iPhoneや宅配ピザ、スポンジボブといったアメリカ文化的なものが映画内に登場するのも、それを強調しているような気もしなくはないです。

と、色々考えましたし興味深くはありましたが、しんどかったので2回は観ないかな…。本当に旦那がしんどすぎる。
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