セールスマン(2016年製作の映画)

Forushande/The salesman

上映日:2017年06月10日

製作国:
  • フランス
  • イラン
  • / 上映時間:123分
    監督
    アスガー・ファルハディ
    脚本
    アスガー・ファルハディ
    キャスト
    シャハブ・ホセイニ
    タラネ・アリシュスティ
    あらすじ
    作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。 ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。 演劇と犯人探し、夫婦の感情のずれがスリリングに絡み合い、やがて物語は思わぬ展開に…。

    「セールスマン」に投稿された感想・レビュー

    coco
    cocoの感想・レビュー
    2017/05/17
    4.0
    イスラム的な女性の弱さを感じました。身を隠すスカーフが自尊心まで隠し、未だにそれに囚われてるような、イランは発展したかと思いきや、な社会性というか宗教というか。タクシーのシーン然り。
    全作見てきたけどやっぱり天才だな。人物の気持ちを気持ちに収めたまま魅せるのは俳優の力量でもあるけどこれは監督が天才。
    外国語映画賞ノミネート各国が揃って抗議したこと、この部門自体が国境としてカテゴライズされていること、フラットな世界を目指すって大変。アスガーの大いなるテーマになりそうですな。
    TakashiNishimura
    TakashiNishimuraの感想・レビュー
    2017/04/29
    4.3
    夫の留守中にアパートでシャワーを浴びていた妻が何者かに襲われる。妻が警察への通報を拒否したため、夫は独自で犯人を捜し始めるが…。トランプ政策に抗議してアカデミー受賞式出席を拒否したという有名イラン映画。

    ストーリーは比較的シンプルだが、登場人物達の心理描写が凄い。同監督の「彼女が消えた浜辺」「別離」と同様、人間誰しも持っている少しばかりの弱さや卑怯さや傲慢さが次々と抉り出され、「もしその場にいたら同じことをしてしまうかも」と、自分の事を棚に上げてはいられれない不安感に襲われる。しかも、こうした人間の心の弱さを見せつけておきながら、事件の顛末はそれとは関係無く不可避なものとして描かれる。予定調和が拒まれ続け、気持ちがどんどん不安定になる。

    また、上記のストーリーと平行して、主役夫婦が属する劇団(?)によるアーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の稽古や上演風景が時折挿入される。それによって、本作のテーマが国の違いを超えた普遍的なものであることが際立つ一方で、イラン(あるいはイスラム文化)独自の因襲にも基づいていることが強調される。サブ・ストーリーとして設定されている戯曲のシークエンス群と、メイン・ストーリーとを、巧みに対比させ補完させ暗示させる構成が見事である。

    「彼女が消えた浜辺」ほどの衝撃は無かったが、やはりこの監督は凄い。
    Ellie
    Ellieの感想・レビュー
    2017/04/25
    3.5
    別離ほど、よくなかったが、観入ってみれたかな。
    シリアスなんだけど、特に最後のシーンで、イギリス人の観衆は地味に笑ってたし、私も笑ってしまった。
    Kコ
    Kコの感想・レビュー
    2017/04/22
    3.7
    人生タクシーを試写で観て、イラン映画の力強さに感動していた最中の、アカデミー賞外国語作品賞。
    ということで、気になって観てきました。

    イランの文化、実情を描きながらも、この出来事はどこの国でも起こりうる話。でも、妻がそれを内緒にしたいというのはきっとアメリカだったら訴えると言うほとんどな気もする。
    犯人を捕まえたい夫と、穏便にしたい妻。その2人の間の葛藤と夫婦の関係をじわじわ描く考えさせられる静かな映画でした。
    MahSha
    MahShaの感想・レビュー
    2017/03/30
    4.1
    この作品はありのままを見ても何も感じ取れません。作品の中に隠されてる、シンボルを元に深読みして、初めて意味を成す作品です。特に窓やドア、影の濃さや色や状況が物語を語ってます。
    3io
    3ioの感想・レビュー
    2017/03/09
    3.3
    If I express this movie by words, I would say "Conflict and Forgiveness".

    Rana was assaulted by a stranger. She decided that not sue the person who assaulted her which means she didn't report it to police for some reason. Forget or forgive?

    Emad is Rana's husband. He tried find out the person who attacked his wife and wanted to take a revenge.

    I saw they were growing apart through the incident. I think it was because they have different thoughts what they wanted after.

    The last part of this movie, you might feel the same way with me.
    How she could....?
    How he could....?
    How she can believe....?
    How dear he could....?

    I'm still thinking how I should take the meanings of deaths.
    I might need to watch this again.
    むけい
    むけいの感想・レビュー
    2017/02/28
    3.2
    1つの事件を始まりに、強く揺らぎバランスを崩していく登場人物たちの心理と人間関係を主題とする作品。

    すれ違いや憤りなど、精神的な動きが丁寧に表現され、人物の行動に共感が持てる場面が多かったです。盛り上がりには少々欠けますが、題材に忠実な作品でした。
    内容的に不快感や後味の悪さはありながら、道徳的な訴えなども取り入れられており拘りを感じました。



    娯楽目的の方にはおすすめしません。地味で重めなお話が好みの方向けです。
    Jun55
    Jun55の感想・レビュー
    2017/02/13
    4.1
    アカデミー賞外国語賞にノミネートされながら、大統領入国制限令に抗議のために、アスガー・ファルハディ監督が授賞式に参加することを拒否したことでも話題になっている作品。
    ただ、内容としては政治色は一切なく、フェルハディ監督もインタビューで、この映画をイラン特有のこととして観る必要はない、と語っている。
    確かに、テーマとしては、どの国でも起こり得ることだろうし、その意味で「イランの映画」として構える必要は全くない。
    サスペンスの展開の仕方、特に激しいシーンということではなく、俳優の演技でその緊張感を高める手法は、演出の方法、俳優の技量が素晴らしいということなのだろう。
    様々なメタファーが隠されている気もしていて、奥深いテーマも潜んでいるのだと思う。
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