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ヤコペッティの大残酷のmgcのレビュー・感想・評価

ヤコペッティの大残酷(1974年製作の映画)
4.0
世界と人生は常に最善の形に収まっている...なんて大嘘!
世界は残酷で、人生は辛い。しかし、その世界を知らない事から逃げてはいけない。かといって、思考停止に陥るな!!

遥か昔のピカレスク小説カンティドをベースに、ヤコペッティのインチキ風刺・皮肉・幻想的なコメディ...いわゆる見世物精神をこれでもかと練り込んでアレンジした娯楽怪作。

ヤコペッティの見世物精神はジャーナリストから始まり、モンド映画作家になった。更にそのモンド映画のつくりをベースに、劇映画を作るまでに到達した。

パングロスがTVディレクターになるシーンは、モンド「映画」が「テレビ」に敗北したことを示唆。
今となってはスマホで誰でも衝撃映像を撮れる私たちがヤコペッティであり大残酷の世界で生きている。
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