トメさん

マリアンヌのトメさんのレビュー・感想・評価

マリアンヌ(2016年製作の映画)
4.0
一度、疑い始めるともう一気にごろごろと底に転がってしまう。その疑いが晴れようが関係なしにである。

愛する人なら、過去を含めてすべて愛したいと思うのは、当然なことなんだけど、やはり愛せないところというのは絶対でてくる。

できれば、愛せるところだけを愛せるのならば、どれだけ楽か。


全部、愛するより、全部を許して、今を愛する難しさ、大切さを教えてくれる。





以下ネタバレ














疑われていることを気づいてからのマリアンヌの言動が非常に心うたれる。

「明日はなにがあっても3人でいよう」といったときは、もう心臓が止まるかと思った。


マックスは、疑いを晴らすこと、信じることに愛を感じていたけど、最後は、疑いもせず、信じもせず、自分がみてきたマリアンヌを愛することに切り替えたのは、愛を感じた。すべてを愛することもすばらしいけど、愛せるところを一生懸命を愛するという愛。同じ愛だけど、まったく違う愛。たまらん。自分もみながら、マリアンヌの疑いが晴れることを期待しながらずっとみていたが、途中から、その疑いが本当だったとして、なにが問題があるのか。今のマリアンヌを大事にしたほうがいいのではという気持ちに移り変わっていったのは不思議な感覚だった。
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