このレビューはネタバレを含みます
シンガーソングライターの兄が金曜日の夜にライブハウスで歌う。
ぼくは泣いてしまったけれど人に勧めていいやつなのかはわからない。
戸の開いた鳥籠を思う。そこには数羽の鳥がいる。1匹が隅っこで外を眺めている。説明のつかない苛立ちに羽をバタつかせている。でも籠から外へは出ていかない。
あらすじを書いてみると良い、と聞いたので書いてみる。
★★★★★★★★★★
シンガーソングライターの男がライブハウスで歌おうとして中断した。彼はトイレで吐きながら1週間を振り返る。
彼にはマネージャーを名乗る芸術家の友人がいる。疎遠にしている家族がいて、ある日、家に3姉妹がやって来る。異国の地の津波の動画をみる。近所の女が庭でとった野菜をたべる。彼は自分のやっていること、歌をつくること、が無意味なのではないかと考えたりする。
数日の日常が描かれる。彼は苛立っているようにみえる。ある日、その苛立ちは最高潮に達して友達と喧嘩をする。孤独について家族に告白する。
母親の遺骨を海へ向かう。避けていた父を乗せて兄の運転する車はすすむ。姉妹たちがお別れの言葉を告げ兄がボートで沖に向かおうとする。父が呼びとめる。一緒に行くと言った。
途中で波にさらわれて兄は遺骨を海に失くす。姉妹たちが探すあいだ父親が話しはじめる。葬儀に出られなかったことを兄が謝る。
オープニングで中断されたライブの続き。友達の声。兄は舞台に戻り歌いはじめる。