偶然というか運よく高級車を乗り回すチャンスを得た主人公が気持ちよくドライブをしていると、道中で出会った全ての人に「昨日の主人公との思い出」を語られ、しかもどうやら殺人事件にまで関りがあるようで、二重人格やドッペルゲンガーを匂わせるだけのミステリ
お話の発想だけでいえばそれなりに面白さはあったように思うのですが、まあネタバレしてしまうと主人公が勤める会社の社長が夫人の浮気相手を殺害してしまいその罪を主人公にかぶせるために夫人と同じ服を着せ色々な人に印象づけることで罪をかぶせようとするもの…しかし主人公は「この通りに行動しろ」と言い含められたわけでも洗脳されたわけでもなくその行動はただの偶然、そんなわけあるかよ！
そんなピアノの鍵盤の上にネコを放してモーツァルトを弾かせるような気まぐれに、「私は海を見たかった」などというモノローグを語らせることでオシャレに見せようという非常に小賢しいミステリもどき
とりあえずこの主人公が無駄に艶めかしい色気を醸し出して以外に見どころはなかったように思います
