ホラー映画としては怖いほうではない。特に原作の知識が多少あって、それぞれのキャラクターに対して何が「恐ろしいもの」として登場するのかを観ながら考察し始めてしまうと、さらに恐怖が薄れる。ペニーワイズ役の俳優さんを元々知ってたのもそういう意味では良くなかったかも。
面白いシーンや設定もあったけど、少年のグループにひとりいる少女、少年たちは全員多かれ少なかれ彼女を性的欲求の対象として見る、彼女が「囚われの姫」になって物語上の目的/獲得すべきものになるっていうのは、2017年においてちょっと古すぎる構図じゃないかと思う。原作が書かれたの時代が時代だから、仕方ないのかもしれないけど。
あと、個人的にまともな大人がいない、っていう話が苦手なのでそれも……でもペニーワイズが閉鎖的なコミュニティの悪しき風習や雰囲気を象徴しているのだとすればそこは必要な設定だったのか。