おいも

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のおいものレビュー・感想・評価

5.0
最高の映画だった。2つの理由で。
1つ目は圧倒的に怖いということ。幼い頃にオリジナル版で植え付けられたトラウマを目の前に叩き出された。
中盤の怒涛のシークエンスがおわり、一息ついたところで、あまりの恐怖と、その体験に対する客観的な興奮で、全身に汗をビッショリかいていた。ホラーを劇場に観に行ってこんなんなったのは初めて。
2つ目は映画自体の収録内容以外から感じられた映画体験があったこと。隣のカップルの女の子は怖すぎて嗚咽混じりの号泣&ほとんど彼氏にしがみつきっぱなし。恐怖シーンの直後には至る所からさざ波のような小声。終映後の真後ろの男性の「やべえめちゃくそこええ」というつぶやき等々。週末のバルト9でほぼ満席、普段だったら上映開始してから入ってくる人やくっちゃべってる奴らを全員唐竹割りにするところだが、この時ばかりは映画館のそういった「ざわつき」が全体的に非常に心地よかった。
創作物には、時代性が常につきまとう。過去の映画を見ている現在の自分はやはり「昔はそうだったのか」と受け止めるしかない悔しさがある。リアリティではなく、リアルな体験がこの映画にはあった。最高
おいも

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