恐怖描写がほとんど急に出てくるだけなので萎える。そして、いちいち驚いた顔の切り返しを挟むのでテンポ削がれてイライラする。序盤の養羊場(？)からの学校とか、繋ぎも全体的にワンテンポ遅い。太っちょが最初に美女と出会う時に、手荷物を落とす→自転車が倒れるってシーンがあるんだけど、ここ、落ちた手荷物が挿入されるだけで運動を捉えていないのが不満だった。
そういう運動の欠落が顕著なのが、中盤の不良との石の投げ合いと終盤の“イット”とのバトル。すごいもっさり。
それと、ホラーシーンが大体唐突で何の脈絡もない。確かに、ホラーなんてのはそうあるべきなんだけど、なんだか本作は(終盤除いて)そこだけ断絶されてるみたいだ。
恋に落ちるってシーンでスローにするのがダサイのと、めちゃくちゃ説明的なショットが多い。(だから二時間超えちゃう😡)
それと、個人的に不満だったのがソフィア・リリスの、自分(+主人公ら)に大量の血が見えるのに父親には見えてない、っての。そんな映画向きな設定にするんならちゃんとそれを活かした描写いれて欲しかったな。
だけど、皆でバスルームの血を掃除するトコはなんだか能天気で良かったし、“イット”の色んな造形もちゃんと気持ち悪くて(特に絵画！)良かった。終盤の王子様のキスで目覚めるお姫様もロマンチックで良いね。
あと、一番凄かったのが、薬局で主人公とソフィア・リリスが出会うトコ！
ソフィア・リリス、会いたくない人がいる→次のコーナーに行く、主人公らがいる→手に取った生理用品を隠す(ソフィア)、包帯を落とす(主人公)→切り返しと同時に頭を上げる(主人公)、会いたくない人が店を出る、ってシークエンス。
ここはマジでサイコー！！
