うめた

PとJKのうめたのレビュー・感想・評価

PとJK(2017年製作の映画)
1.2
「クソガキ」と言った直後「結婚しよう」と初対面の女子高生に言う亀梨和也はキラキラ青春の皮を被ったストーリーに常に従い動き続ける死人なのではないか。
なぜなら初対面で恋愛の感情の変化の過程をすっ飛ばして、お互い極限まで恋愛が発展した状態でスタートし、そこから普通の恋愛映画における結婚に至るまでの過程を見せてくるが初手で突き放されたこちらからは"普通の恋愛映画"につきあわされている狂った人々にしか見えないからである。わたしたちは外側からその狂気を見守ることしかできない。
普通のキラキラ恋愛映画では感情移入させるためや俳優のファンのためにアップのショットを多用するが、この映画では長回しや引きの画でみせるため突き放されている感覚が強くなる。アップのシーンでも亀梨和也の目は常に死んだ目をしていて、いつ拳銃を抜いて人を殺めてもおかしくはないような空気を纏っている。
常に二人の間は凶気で満たされているように見える。
決定的なときに鳴らすべき防犯ブザーは意味もなく鳴り、いつ鳴ってもいい拳銃の発砲音はならない。キラキラ青春とは全く違う狂ったクソやばい映画。
星1だけど褒めています。
うめた

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