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全員、片想いのjyoのレビュー・感想・評価

全員、片想い(2016年製作の映画)
2.5
タイトル通り、主人公が様々な人間に片想いをする物語である。加藤雅也演じるラジオのパーソナリティーがリスナーから届けられた体験談と語るという形式で物語は展開する。それぞれの物語は7つある。一つ目は、女子高生が幼馴染の男の子に片想いをするという王道の話しである。それから、先輩に憧れる新入社員、大人の男性に恋をした女子高生、そして、セクシャルマイノリティーの女性の片想いまでも描かれている。

どの物語も王道でありながら、7つの作品全て違う監督が手がけている事もあり、演出やカット割にそれぞれ個性があるし、『全員、片想い』というタイトルも壊していないのにも好感が持てる。

筆者が特に好きな物語は、広瀬アリスと斉藤工のエピソードだ。この回は台詞が発せられる事がなく、またそれが伏線としての機能もしており、この作品が一番光っていたようにも思える。しかし、それ以外のエピソードはお世辞にも演出的にもあまりクオリティが高いといえる作品はない。中には、「俳優の無駄遣い」と思えるものまでものも存在した。正直、映画館で観るような作品ではない。番組の改変時のスペシャルドラマとして放送するのが丁度よい。

だが、自分の部屋やリビングなどでテレビの画面で観る部分はかなり良い作品だとは思う。レンタルせずにHuluで観たのが正解だった。
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