展開はベタにベタをうわ塗るぐらいのものなのだが、シリーズ通してのこの2人に想いを馳せると節々の台詞やら描写の重みが尋常ではない。
彼らのここに至るまでの過去は詳細に語られず、断片的な言葉から拾い集めるしかなく、それがまたリアリティを感じさせる。
ヒーロー祭り的な雰囲気、あってないようなストーリーといった旧作たちと作品的な面での繋がりをしっかりと断った上で、そこに敬意を払いながら、2人の人生だけを引き継ぎ描ききっている。
ストーリー的な連続性ではない面で、シリーズを全て観てよかったなと思わせられた。
シリーズを観てから観ることで完成する作品だが、旧作を勧められるかというと…。
どうしたらいいのか。
しかし、ここまでリアルに落とし込み切れるとは。
ローラ役の役者も一役かっている。3人のロードムービーだけ楽しんでみたかったな。
稀有な作品。
