こんなウルヴァリンは見たくない。
こんなプロフェッサーは見たくない。
かつて甲子園を沸かし、球界屈指のエースとなった投手が怪我や歳で衰えてボロスカに打たれまくる……そんな瞬間を見ているようだった。
｢シリーズ最期にしてシリーズ最高傑作」
X-Menの物語？違う。
じゃあウルヴァリンの物語？違う。
これはローガンという1人のおっさんの話である。
これはコミックじゃない、現実だ。大どんでん返しがあるわけでもないしピンチの時に突然強力なスーパーパワーに目覚めるわけでもない。最初から最後まで憂鬱な展開を突き通す内容。よく貫いたなと単純に感心してしまう。
凄まじい回復力がなくとも少女を守るためにボロボロになっても向かっていく姿はどんなヒーローよりもカッコいい。希望は受け継がれ、Xは広がっていく。17年間ローガン演じたヒュージャックマンを途中からと言えどリアルタイムでシリーズを追ってきた身としてはこの映画はどんなファンよりもヒュージャックマンに捧げた花道としか思えない出来栄え。
ありがとう、お疲れ様。
ローガン。ヒュー。
正直に言うと…寂しいよ(号泣)
