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サバービコン 仮面を被った街の62355cinema5のレビュー・感想・評価

3.8
No.86

ジョージ・クルーニー監督、脚本はクルーニーとジョエル&イーサン・コーエン兄弟の共同作。

GW最終日に何か観ようと、評価の高い「アイ、トーニャ」とどちらにしようかと思ったのですがこちらにしました。
フィルマでの評点が低く評判の悪そうな本作ですが、私にはヒットしました。
やはりコーエン兄弟と思ったり…

1959年、郊外にある白人の街「サバービコン」で暮らすガードナー家の隣に黒人家族が引っ越して来て、街はたいへんな騒ぎに。
さらに、ある夜ガードナー家に2人組の強盗が入り、妻のローズが殺されてしまうが、この事件を契機に彼の家庭の秘密が暴かれていく。

最初、黒人家族を追い出そうとする白人の住民運動がメインのような印象だったので、「デトロイト」のようなストーリーかと思っていたら、そこはやはりコーエン兄弟ですね。ある意味裏切られました。

コーエン兄弟の狂言誘拐をテーマにした「ファーゴ」を彷彿させる展開で、なかなかです。

白人たちの有色人種に対する差別行動の陰で、白人家族たちの奸計が次第に浮き彫りになっていくのに目が離せなくなりました。

Rotten Tomatoes 🍅 をはじめとして酷評のようですが、このような皮肉たっぷりの直球の作品は、白人視聴者には受けないでしょう。
だからこそ、クルーニー&コーエン兄弟にあっぱれをおくりたいと思います。
それにしても、もっと評価されてもいいのでは?

最後に、有色人種に近づくなと説教を垂れた父親の言葉に反して、黒人の友だちとニッキーは一緒にキャッチボールをするのですが、二人の間にある庭のフェンスが無くなるのはいつだろう?
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