くぅー

サバービコン 仮面を被った街のくぅーのレビュー・感想・評価

3.5
理想郷って何?・・・いろんな意味でブラックに問う作品で、洗練されたホワイトな見た目にしても、結局は住人の質なんだよなぁと。

1950年代の自由の国、理想の街であったのに、当然の様に起きた人種差別暴動、その隣では保険金を巡る殺人事件が起きる・・・いやいや、とんでもない毒の効いた設定で、米国白人の腹黒さを炙り出して見せる。

しかし、余韻的には二兎追うものは一兎も得ずで、人種差別描写にしてもサスペンス描写にしても、昨今の強烈な作品に慣れてるせいか、思ってた程のインパクトにならず・・・『ゲット・アウト』級の作品になった様な気もするが、ニヤリとさせる部分も多く、ジョージー・クルーニー監督はあえてそうしなかったのか。

にしても、米国からの犯罪ニュースを見てる限り、今も大して変わってない気もするが・・・そこが狙いだったのかな。

キャストでは、マット・デイモンがあまり見せない表情でいい味を出し・・・二役のジュリアン・ムーアも巧さを見せる。
そして、子役も良かったし・・・オスカー・アイザックにニヤリとしたが、クルーニーが演じても面白かったかも。
くぅー

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