戦場で武器を持って戦うことは簡単だが、武器を持たずして戦うことは難しいと感じました。
衛生兵に焦点を当てた作品はあまり見かけないので、その点でも楽しめた作品です。
勿体ぶらず技術を全力で使い切ったような戦闘シーンは、たしかにプライベート・ライアンにも匹敵する作品だと感じました。
※ネタバレ
喧嘩の末に弟をレンガで殴って重傷を負わせたり、初対面の看護婦(ヒロイン)に1日で告白したり、軍に入ってからも終始ニヤけているのが正直気味が悪かった。
ただ弟をレンガで殴る、崖で押し合う、父に銃を向けるというシーンは過去の命の軽視を現しているのかな、と。これらの単純だけど命に関わる出来事の末に彼の「ライフルは持たない」「人は殺さない」という信念が生まれた。過去と現在のドスを対比させたシーンなのかなと思いました。
そして軍隊からの命令であろうとも自分の信念を曲げない頑固さと強さがあったからこそ、ハクソー・リッジから退却せず、仲間を助け続けることができたのだろうと思いました。
仲間の助けを呼ぶ声を「神の声」とするシーンが印象に残っています。また最期にドスが救助されたシーンも日の光を浴び、まるで天に昇っているように見えました。