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ハクソー・リッジのAKのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
2.9
『ハクソーリッジ』も最近のトレンドなのだろう、ラスト五分がまたアレ(『ハドソン川の奇跡』、『パトリオットデイ』のラスト五分のアレです)だった。

結局自分はアメリカの英雄を讃えるプロパガンダを見させられていたのかと心底冷める。映像特典でやってくれ、本当に。いらんねんそんなん。

アメリカの英雄というわけではないが、オリバーストーン版『スノーデン』もそうだった。いや、それ見たいんなら最初からドキュメンタリー見るからね。映画をただのドキュメンタリー再現映像に変えんなよ。

舞台が沖縄であることを無視していると国内プロモーションの酷さが事前に話題になった。俺も酷いなぁと思ったけど、観終わったら非難する気にならない。沖縄は所詮この映画ではただの舞台。

描きたかったのは戦争英雄でしょ結局。

『シン・レッド・ライン』や『硫黄島からの手紙』に遠く及ばない。『シン・レッド・ライン』のような傑作中の傑作と比べたらいかんけども。

戦闘シーンのリアリティはたしかに『プライベート・ライアン』級だけど、プライベート・ライアンのような国家批判は皆無。日本×キリスト教×A.ガーフィールドで『沈黙』と相似点が多いけど、まぁそんなのつまらん偶然以上じゃない。

映画鑑賞の全てをイデオロギー批評に収斂させるのは良くないが、でもこの映画のイデオロギーはダメだろ。
AK

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