細川大吾

ハクソー・リッジの細川大吾のレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.0
これもまた戦場の狂気の一側面なのだな…。

戦場の狂気のるつぼで自分を見失いかけながら、ひたすらに「Medic」の呼び声を追い求めて走り続ける、痛々しく張り詰めた精神が描かれていた。

「信仰」や「愛国心」や「一貫性」のような物を表向きでは礼賛しているように見える。
ただ、その信仰が自閉症的な空気の読めない性格や、幼少期のDVのトラウマに起因していたり、
英雄的行動も混乱の中で正気を失って、自分を保つために救命行為に執着したようにも読み取れる。

Passionのジーザスといい、メル・ギブソンは本当に勇敢さ、受難、ガンギマって振り切れた信念というのを描きたいのだな、と思った。
細川大吾

細川大吾