恐るべきメル・ギブソン監督。そしてアメリカ。
「プライベート・ライアン」と比較されるのがよくわかる。戦闘のシーンは凄い。そしてシャッタースピードが似ている。
映画でどこか見慣れている戦争を、「本当に恐ろしく愚か」と、全編を使って再認識させられる。
物語の作りも上手く夢中になる。
ただ、やっぱり個人的に一番すごいと思ったのが、あの戦争で主人公デズモンドのような人間が本当にいたと言う事。
もちろんあんな人間日本軍にもきっといない。いたとしても「永遠の0」の宮部さんだ。
ずっと軍の仲間や上官が言っていることが当然で、当然足を引っ張るとしか思えない。なめるなと。
ところが観ていると不思議と考え方や、理屈がわかるような気がしてくる。
そもそもアメリカと言う国が唱えている「自由」のため戦い。それが彼を最終的に必要とする気がする。
そしてアメリカの自由と平和の理屈もこの時から変わっていないのかとも思ってしまう。
映画の出来も素晴らしいが、戦争に対して新たなイメージで考えさせられる事がすごいと思う。