メルギブソン監督で「銃を持たない衛生兵の話」と聞くと宗教色が強そうで敬遠していたけど、観てみたらテーマは非常にシンプルで良かった。
実はこの主人公の宗派とメルギブソンの宗派は違うらしく、だからこそ無宗教の日本人の自分でも共感できる「信念」と言うものの大切さをメインで描いているのだと感じた。
主人公の彼の信念の元は信仰ではなく過去の父親のトラウマであって、それを支えていたのが信仰だったのでないかと思えた。
また、個人的に「事実に基づいた〜」系はそれならドキュメントの方が良いじゃんとか思ってしまい敬遠しがちだけど、
逆にこの作品がフィクションだったら「こんな奴いないでしょ」で終わってしまったと思うと事実に基づいていたからこそ良かったし、
プライベートライアンを超えるんじゃないかと思えるほどのリアルな戦闘シーンも凄かったし、日本兵を悪役として誇張してなく両軍を出来るだけ平等に描こいてバランスを保とうとしているのも伝わったので、日本人としての一方からの見方ではなく観られた。
ただの英雄の話としてだけでなく、
そもそもの個人の善悪の価値観の違いを信念を貫く人とそうでない人の違いを戦争を舞台として問いかけられている気がした。
偉そうに言わせていただけば
メルギブソンやるな！
