みお

ハクソー・リッジのみおのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.0
本当の強さってこういうことなんだな、とそればかりが胸に迫る。自分の信念を貫くこと。

全員退却してしまった後、崖の上で独り神の声を聞こうとした(聞いた?)あの静けさと、助けに戻る瞬間に鳥肌が立った。

初めは宗教色強いな~…と思ってたけど、デズモンドの信念って、(信仰心に支えられてるとはいえ)人としてあるべき信念だったな、宗教関係ないな、と見終わって思う。デズモンドのようには誰もできない。


とはいえ、ラストの担架で吊るされて運ばれる(?)ところ、最後の最後で宗教色に針振り切った感がして。ちょっと、あぁ…そっちか……ってなったかな…。そしてエンドロールでこれでもかと盛り上げてくる音楽…もっと作品を噛み締めたかったのに、「英雄万歳!」感があって残念だったかも。

なんだか『ダンケルク』を観てしまってから、ありがちな(失礼)戦争映画だと食傷ぎみ。私は、戦争に勝敗はないし綺麗事も通用しないし英雄なんていない、と思っているから。
帰りを待つ恋人、仲間との友情と死、上官とのやりとり、家族との思い出、主人公は絶対死なない感(んなアホな!と言いたくなる)どれもこの作品には盛り込まれてて。内心はENOUGH!って感じだったけど、でも実話ってことに裏付けられたリアルさがあったから、観て良かったです。(どっちなんだ)

アメリカ側から見る沖縄戦。色々思うところはあったけど、戦争ってこういうことだよなって思ったし、「殺し合ってた」のだな、という当たり前の事実が目に飛び込んできて、終わってしばらくはずっと怖かった。



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そしてアンドリュー・ガーフィールドの出演作観るの9作品目!
やはり好きです、彼の涙を溜めた目が。少し弱いように見えて、強い火が灯る目が。とろんとした表情が。やっぱり、好き。
みお

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