戦争映画、その中でも太平洋戦争の時代を舞台とした映画は数多くあるが衛生兵を主人公とした映画はこれが初めてだったので気になって鑑賞した。
銃に決して触れないことで周りから臆病者だと罵られてきた主人公だが、彼はその言葉たちに屈する事は決してなかった。それどころか自分の信念を貫き通しあの戦果の中をくぐり抜け、最終的には英雄と呼ばれる人間となった。
あの時代、あの状況で信念を貫く事がどれ程難儀な事であるか。命に関わる状況に陥った時、誰しも自分が助かる事を第一優先とするだろう。彼の行動は容易に真似できるものではない。彼を動かしたのは宗教的な理由かもしれないが、勇気と行動力には敬服せざるを得ない。
また、今までに観てきた映画でも悲しい事に人が呆気なく死に行く姿が描かれているが、この作品では特にそうだった。沢山の兵隊がまるで本当の駒のようだった。戦争って怖い。本当にこの一言に尽きる。
日本の映画ではないのに、日本の国民性、当時の日本兵たちの行動が細かく映されていて感心した。本当の戦争を映像で見ているようだった。
元から太平洋戦争にはとても興味があったわたしだが、このハクソーリッジの戦いは全く知らなかった。
映画はわたしに、自分自身がいかに無知であるかを教えてくれる。もっともっと知識を増やしたいと思った。
