ねぎおSTOPWAR

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガールのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

4.7
面白かった。愉快な作品でした。特にユニコーンや奥田民生聴いてた(聴いてる)人たちは是非お気軽にご覧くださいませ。
あっ、あと30歳前後のサッカー日本代表事情がわかり、しばらく海外サッカー見続けている人はさらに笑えるはずです。



《ここからネタバレです》
《観る前に読んだら面白さ激減です》
《ここからネタバレです》
《観た人は以下ご覧ください》






いやあ妻夫木くん期待以上に良かった!大根さんなら「モテキ」がイメージベースにあるじゃないですか。そしてそれ以上でしよね。水原希子ちゃん、まーるでタイプじゃないんですけど、あれっ、なんか可愛いなあ❤️💕とか思わされてしまいました。やられました。二人が本気でベロちゅうするからこそ、そこを音楽とカメラワークが茶化すから笑えて笑えて!
編集長のくだりはそうかなと思っていましたけどその後は予想外!
たくさん笑えました。

で、さらに、
この作品、ある程度年取っているとジーンと来ますよね。
結局「奥田民生になりたいボーイ」って、普通に憧れやなりたい自分の象徴であって、割と一生追いつかないもの。例えば10代の時、「カッコイイ!」と思っていた20代の人、20代の時、「おっとなー!」と思った30代の人。いざその年齢になってみると内面意外に変わってないのに、なんか「下からはそんな風に見られてんのかなあ・・」「あっ当時のあの人が『そんなことねえよ』って言ってたのってこういうこと?」って感じ。
この作品では、そのカッコイイ大人になる秘密は、「自分は変わってなくても、こう見られてる、こう言って欲しいのかなって印象をコントロールすること」みたいな妻夫木くんのセリフに凝縮されているのかなって思いませんでした?
すると決して男に要求もワガママも言っていない水原希子の、あのパーティでの言葉が重いんですよね。妻夫木くんが「本当のあかりを見せてくれよ」って言うのに対し、「本当の私はここにいるよ、あなたが思う私が私」的なこと言いましたよね。だからその大人加減って、ちょっと器用になってるだけで、男は100%納得してなくて。よって吉そばで見た、当時のもがいてた自分こそが、実は一番尊かったんだって涙するみたいな。で、自分はいろーんな妥協(たぶんここでは安藤サクラの元に落ち着いてることが象徴)の上に生きている。まわりからカッコ良く見えても、生きるって大変なんだぜ、どーせなら欲望もありのまま行きてーよな!的な奥田民生に戻るの巻。

あれっ、ひょっとして大根監督の最高傑作!?って思うのは少数派らしく、いろんな評価は上がりませんね。30歳になってテーマソングだとイージューライダーいつも歌ってたわしがオッさんだってことかな!