歩葉戸路素

阿修羅/ミラクル・カンフーの歩葉戸路素のレビュー・感想・評価

5.0
二人の身体障害者が手を組みコンビプレーで悪漢を倒すという空前絶後のカンフー映画!

一人は両腕、もう一人は両脚が欠けておりロボットのように超合体して闘うというモノ…
この二人の俳優は生まれつき身体障害者であり(劇中設定では悪役の計らいで障害者になった)カンフーの演技もめちゃくちゃキレが抜群なのだ
腕無しの方が肩の筋肉だけで棒を持ち上げ振り回すアクションを披露するが、マジで人間技と思えない棒さばき!
二人が合体するシーンで特撮っぽい効果音が『ビュンビュン』鳴るのが笑える

ストーリーは意外にも王道で
悪漢に両腕を切断された男が復讐に出る物語
途中、悪の連中の部下と遭遇するもソイツは裏切られ脚を痛めつけられ障害者にさせられていた
主人公は復讐でソイツを痛めつけようとするが怪しいヨガ使いのような師匠と出くわし
正義の為のカンフーを教わり悪の殲滅を目指し始める

最初は復讐だったが、次第に正義の心に目覚め
最後は助けてくれた恩人や師匠の為に敵と闘うという動機の移り変わりが上手くてシナリオが良く熱い展開へ…!
二人の障害者カンフー使いが悪漢を容赦なくボッコボコにする展開は笑ってしまう

個人的には二人の障害者よりヨガの達人風の師匠の方が異様な雰囲気を醸し出しているように感じたのだけど…

倫理観の問題故にソフト化されることは未来永劫ないと思われるが
邦画やテレビ番組によくある感動ポルノなんかより遥かに健全な映画だと思うんだけどなぁ…
歩葉戸路素

歩葉戸路素