イチロヲ

セックスハンター 性狩人のイチロヲのレビュー・感想・評価

セックスハンター 性狩人(1980年製作の映画)
4.5
海外で消息を絶った恋人(井上伸之)を捜しているバレリーナ(宮井えりな)が、少女たちを調教しているバレエ団の存在を知らされる。性的搾取が日常化しているバレエ団の内部事情を描いている、日活ロマンポルノ。ダーティ松本の劇画が原作。

若い女優の瑞々しい肢体と淫靡な匂いが映像から飛び出してくる、バーチャル4DXまたは猥褻版サスペリア。宮井えりな、太田あや子の悶え芸が凄まじい限りであり、宙吊りプレイ、鞭打ちプレイなどを体当たり演技で披露。女優リスペクトが止まらない。

男性陣では、調教師としての顔をもつ執事(松山照夫)が絶品。相思相愛のカップルに割って入ることはできないけれど、調教師としての人生は続いていく。調教が完了してからの虚無感を含め、アウトサイダーの幸福論が鮮烈に提示されている。

同性愛と近親相姦の要素も盛り込まれており、ゲップが出そうなほどのトゥーマッチ感に見舞われる。谷ナオミ主演のSM映画とは、まったく毛色の異なるものとして完成されている。
イチロヲ

イチロヲ