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緑色の部屋のアノのレビュー・感想・評価

緑色の部屋(1978年製作の映画)
4.1
アルメンドロスベスト。全ショット驚愕の美しさ。霧の深い洞窟、夜闇を照らす車のヘッドライト、死者の遺影に反射する柔らかな蝋燭の炎…。
自宅の螺旋階段の壁も暖色混じりのため、子供とトリュフォーが駆けると何だが冒険映画のような趣きが感じられて微笑ましい。

トリュフォーの死を見届けて祭壇を歩くナタリー・バイと周囲の蝋燭が、遠近感バグって画面の中にとろけて一体となっているかのように錯覚した。最後の一本の蝋燭の炎とトリュフォーの名を読み上げることで祭壇と映画が完成する。
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