北海沿岸沿いの田舎町で突然起きる奇病。体内からはアメーバ状の物質が摘出され、海が原因と推測する女医、派遣された環境省役人、検査を依頼された生物学者を中心に、海底の調査のために潜水艇に乗り込み探査に向かうが・・・ってな話で、冒頭の海底油田基地の奇妙な事故で焙りだされる夫婦愛、女医と娘との親子愛に、役人との新たな恋の芽生え、油田基地が奇病の原因との事実を隠そうとする女性に起きる夫の不幸・・・もう人間ドラマを詰め込み過ぎ！

どんだけ人間ドラマを盛り込んで感動大作を狙っとんねんっ！
でも、これだけが積載量オーバーの荷物じゃ無いんですよねぇｗ
物語のジャンル自体、感染パニックを匂わせながら未知の生物パニックやら海洋サスペンス、挙句の果てに”アビス”を想起させる海洋SFまで盛り込んじゃうもんだから、まぁー場面がコロコロ変わってせわしないったらありゃしない。

単にその場その場のシーンをスライドショーで見せられてるだけなんで、正直”２４”のようなジェットコースタームービーを観てるかのような楽しさは勿論起こりません。
本作が抱えてる根本的な瑕疵は感染が広がるに連れて起きる焦燥感や、人の命まで奪ってしまう未知の生物への恐怖感、海底を探査する主人公達に起こるアクシデントから派生する臨場感、と言った様々な感情を訴求出来ていない点なんですよね。

それは人間ドラマをメインに据えながら、メインキャラの特定人物だけにドラマを抱えさせれば良かったものを、逆に複数のキャラへ散らばせてしまった事も敗因かと。
これじゃキャラの誰かオンリーに感情移入出来ませんがな。

TVMとしては及第点ではあるものの、決して面白さを感じる事が無かったんで「構成、シナリオを再考し交通整理を上手にすればなぁー」と言う素人考えが脳裏をよぎる、誠に残念な作品かと。

けど、オチはオーソドックスながら好きですがw

映画の中のセリフで
「地球上にはまだ未知の生命体がいっぱいいるのに、人は未知の生命体を探しに何故火星に行く？」っていうのがあるんだけど、確かにそうよねー
地上でも未開の奥地とか、海ならば海底奥深くとかには絶対いそうだよ
映画では海底に石油バクテリアを食べて、すごいスピードで進化している生物が出てくる
弱点は酸素っていうのが安上がりでいい解決策だった
あの娘、絶対未知の生物になにかされてるよね
頭が良くなりすぎてる・・・だって前は算数不得意な子だったじゃん
あの生物学者もクラゲっぽいやつの中で生かされてたよ・・・
この映画で怒ったことって、実際に起こり得ることだからね
恐ろしいわ・・・海とか行かないわ