ヒラリー

ポバティー・インク あなたの寄付の不都合な真実のヒラリーのレビュー・感想・評価

3.7
支援される側から見た世界は思ってたものと全く違っていた。
寝耳に水な話ばかりだった。
海外で地震や津波が起きた時、私たちは実際に行くことは出来ないから寄付という形で援助する。
その寄付がその後どうなったかまで追う人はなかなかいないだろう。
冒頭様々なNPO団体のロゴが映った。日本の名前もちらほら出てきた。
震災から3年経っても物が無料で送られ続ける現状等知りもしなかった。
現地でも農業をしているが食べ物が無料で提供されたり、海外から安く入手出来るものには敵わない。
結果的に廃業し、供給が止められると自産自消出来ず、輸入に頼る。悪循環
日本でも送られた大量の服は被災地は求めていなかった等のニュースを見た。
確かに自分が欲しいものを送られてきても困るだけ。ゴミである。
善意の押し売りは相手にとって良いものなのか。
適切な支援をしなければ無意味なのだと本作を見て痛感した。
募金箱にお金を入れるだけで得られる善行は果たして相手にとって良い事なのだろうか。
自分の安易な行動で被災地の人々の自立を妨げるかもしれないというリスクを知り、最適な動き方が分からなくなった。
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