よしおスタンダード

アリー/ スター誕生のよしおスタンダードのレビュー・感想・評価

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)
3.7
No.3235

『あまりにも辛すぎる、責任の取り方』

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ブラッドリー・クーパーは、トッド・フィリップス監督の『ハングオーバー!』シリーズで、嫌というほど「泥酔役」を演じてきたが、

もう、マッツ・ミケルセンかクーパーか、というくらい、酒飲み役を極めた感じがする。

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そして、そのフィリップスの撮影術を間近で見てきた彼が、俳優イーストウッドと『運び屋』での"初共演"を経て

(イーストウッドの監督作としては、すでに『アメリカン・スナイパー』に出演済みだが、これにはイーストウッド自身は出演していない)、

ついに本作で監督デビュー。

本作は、接写が多いのが気になる、というレビューもいくつか見かけたが、それは別にこの映画に限らず、昨今の一種の流行りみたいなもの。

僕は別に気にならなかったし、あえて無理やりこじつければ、

トッド・フィリップスの映画に見られるような「独特なアングルや、人物の顔を捉える角度と、その角度からにじみ出る哀愁」なんかが、クーパー監督にも継承されているような気がする。

(クーパーはこの翌2019年、「製作」としてあの『ジョーカー』に参加。

フィリップスとホアキン・フェニックスのタッグが、とんでもない映画を作り上げていく過程を、どのような思いで見ていたのだろうか・・)

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本作『アリー/スター誕生』では、レディー・ガガ演じるアリーの「横顔」が印象的に使われる。

まさかフィリップス監督がマネしたわけでもないだろうが、『ジョーカー』でも、最初のシーンはアーサー・フレックの「横顔」から始まるではないか!!