かの子

アリー/ スター誕生のかの子のネタバレレビュー・内容・結末

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

二人の男女の悲しい愛の物語。

何より、ガガ様の歌声に圧倒される。
映画館に来てよかった〜とそれだけでしみじみ。

二人はお互いを愛し過ぎていたんだね。
ただ二人とも出会ったときの相手に対する執着が抜けなかったのだと思った。
「自分と出会った時のアリー」を深く愛するジャックは、アルコール依存症から抜け出しても心の中のどこかで元のアリーに戻ることを期待していたと思う。
対するアリーもスターだったジャックに憧れていて、自分の人気の方が上回った今となっても輝いていた頃の彼に戻ることを期待していただろう。

互いに対する期待と愛が、優しい嘘になり、やがて悲しい結末へ。

最後にジャックの兄ボビーが言った、「ジャックの死は自分のせいでもアリーのせいでもない。誰かのせいだとしたらジャックのせいだ。」という台詞が耳に残った。
誰かが間違いを犯すと、必ず周囲の人が罪悪感を感じ、己を責める。それ自体は人間の性なのかもしれない。ただ、時として本人以上に周りを責める風潮がある社会に生きている自分にとって、その台詞は救いのようにも聞こえた。

思わずサントラを聴いてしまうほど曲も良く、いい映画初めになりました。
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