82saku

ワンダー 君は太陽の82sakuのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「私が貴女の守護天使に。覚えておいて。貴女は私のお気に入りよ。」
本で読んだ時もこの場面が一番好きで、
祖母の言葉が心にも染みわたった。
彼女はきっと、ずっと、寂しかったろう。
この言葉、おれの事も幾分か救ってくれた気がした。

「貴方を中心に地球が回っているんじゃないの!」
このシーンも好きだ。
姉は怒りに任せて堪え切れずに言ったのではないし、
弟もすぐに、
自分を可哀想ぶっている時ではない事を悟る。
とても、とても聡くて優しい二人。

親友がつい友人の悪口を言ってしまう場面も、本心混じりの、でも、本心じゃない、人の心のグラデーションが見える。

いじめた子の反省した瞳と、それを知りつつもう手と口を出さない校長と、子供をスポイルした両親と。
それぞれのやるせ無さが入り混じる。
自分は好きじゃないけど、あの母親の感情や行動も、多数派であるという一定のパワー(ある種の正しさ)を持っているのは事実だ。
だけど、自分が信じる正しいことと、優しいこと、どちらを選ぶかという話だ。

この映画の主題、
正しいこと、それとも、優しいこと
どちらを指針として生きるのか。

私は優しさを頼りに行動したい。
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