SHUNSUKE

ワンダー 君は太陽のSHUNSUKEのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.9
強さと優しさは時に同義だが、まさにそんなことを実感させられる本作。初登校、チューバッカの空想で最初の難関を乗り越えるオギーの姿も、家族が涙をグッと堪(こら)えて彼を見守る姿も。落涙を免れない前半から、家族や友達、みなの心情が痛いほどスクリーンから溢(あふ)れてきて、観る者をザブーンと包み込む。色んな困難に瀕(ひん)するたび胸を締め付けられるが、映画には終始ポジティブな空気が流れている。オギーのユーモアを解する性格も大きいが、頑張る強さ、見守る強さ、乗り越える強さがあるからこそ、差し込まれるジョークや軽口が効く。その笑いが、勇気や希望を灯(とも)す。胸ムギュウと涙を搾り取られつつ、奇跡のような清々(すがすが)しい感動が唇に微笑みをもたらす。
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