いいなあ、このふたり、、
何で生きなきゃいけないんだ
帰る場所も居場所もない2人。
失ったものが大きすぎて、酒に飲まれて生き生きしている人や風景を疎ましく思ったり、卑屈になった言動をしてしまっていたが、睡眠自殺を図ったゆりこを助けるシーン、とても良かった。
「お前のおかげで酒やめられそうだよ」
恐らくこの2人のこれから先大きく変わったことはないし、現状は今のまま。
だけれども生きていける、というか生きていく。
これも旅の力もあるのだろうか。
旅というのは、知らない土地に知らない人と行くと、頼れるものが隣にいる人しかいない感覚になったりするのだろうか。
浅野忠信の行動は観ていたくなる。
本当にその場所で、その状況を生きてリアクションしているから。
そしてこれが相米慎二監督の遺作となると、ものすごく感慨深い。
生きる意味というのは、生きている我々にはその答えが分からないまま、常に問い出されていく。