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ダーク・クライムのJIZEのレビュー・感想・評価

ダーク・クライム(2016年製作の映画)
1.4
奇優ジム・キャリー史上でキャリアに汚名を残す最大の駄作確定。主に毎年恒例の"未体験ゾーン枠"で上映された実際にポーランドで発生した実話を元に綴った映画。大まかに"未解決事件の謎を追う刑事がそれを上回る壮絶な闇に取り込まれる話"なのだがとにかく状況が頭で整理しづらいテリングで描かれているため90分尺のミステリー映画だが観てて非常に苦痛でした。暗い空間ばかりがデフォルメされ謎解きや何かと何かが連結して真実に結び付くようなカタルシスもほぼ皆無。また地下に存在する異質な薄暗い性風俗クラブの描き方も単にカルト性を意識したのか映画の本質に直結してなかったように思える。配役に顔芸で多彩な人気を寄せるジム・キャリーが先陣を切って厳格な出で立ちで作品内の不気味な世界に君臨しているが端的に彼持ち前のユニークな個性が活かせてない。ゆいいつ顔面を歪めて発狂するシーンぐらいだろうか。性的嗜好に定めた事件そのもののとてつもない凶悪な事象に対して主要キャラたちの小さな動かせかたや語り口の陳腐さが際立ってしまい映画の面白味が欠けていた。陰惨な事件の真理を追ううちに主人公自身が狂っていくジャンルがすきな者にはだいぶ間接テリングの手法ではあるが少なからず妖しげで陰惨な雰囲気には乗れてコアな一定層には微量に需要がある怪作でした。
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