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RAW〜少女のめざめ〜のkのレビュー・感想・評価

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)
3.9
以前観た映画によってカニバリズムについて勘違いしていたことがあって、この言葉は食人主義や食人族を表す言葉だと思っていたら食人行為そのものも表している言葉だと知った。
最初は赤黒い血が生々しくて気持ち悪く見えていたけど、生鮮で美しく感じる瞬間がある。思ったよりも残酷なスプラッター描写ではなく、すごく綺麗に描かれている気がした。
思春期の性の目覚めが食人の目覚めとして描かれている。三大欲求のうちの一つなので解放された時から止められることはないのかな。アドリアンとのシーンはお互いの性欲、食欲のぶつかり合いが見事で良かった。
指を食べられてしまった姉の冷静さには驚いたけど最後に繋がって家族がベジタリアンであることの理由が明らかになる。それと同時に今後も彼女とこの家族は欲望と葛藤に向き合っていかないといけないことがわかる。今後理解のある人に出会えるのだろうか、誰かを食べてしまうのだろうか、もしも子供が産まれたらどうなるのだろうか、と心が痛くなった。どうにもならなかったらヤハ族に仲間にしてもらってください。
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