ヤスヤス

RAW〜少女のめざめ〜のヤスヤスのレビュー・感想・評価

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)
4.0
カニバリズムを扱った作品は、猟奇的犯罪モノから、戦争など極限状態でのサバイバル系、ホラーなど、枚挙にいとまがないが、本作のようなアート系っぽい作品は初めて。
最初、主人公の名前がジュスティーヌなので、マルキ・ド・サドを思い浮かべていたが、全然関係ないようだ。
描かれる行為自体は衝撃的だが、中身は秘めた苦悩を抱えた少女の成長譚であり、性への目覚めなど、この年代特有の葛藤に変換すると至極真っ当ともいえる内容で、描写の意味も分かりやすい。
グロいシーンも多いが、映像の美しさで緩和されている。個人的には髪の毛のシーンが一番キツかった。
ラストはちょっとしたホラーでもあり、究極の愛の形でもあるが、途中、端々で感じていた違和感を拭い去ってくれる。
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