しろうさ

東京喰種 トーキョーグールのしろうさのレビュー・感想・評価

5.0
先日、丸の内ピカデリーにて行われた映画東京喰種ジャパンプレミアに参加してきました。

わたしはもともと原作のファンで、制作が決まった時から公開を待ちわびていたので、一足先に拝見することができて大変光栄でした。
映画の感想ですが、ネタバレしない程度に書きたいと思います。

まず初めに衝撃的だったのが、各キャラクターの再現度の高さです。漫画原作の実写映画って原作に忠実に作ろうとすればするほど、コスプレっぽくなってしまうことがあると思うのですが、この映画は原作の世界観を壊さず、尚且つコスプレっぽくならずに再現されていて圧倒されました。主演の窪田さんはさすが演技派俳優と呼ばれるだけのことはあるなと思いました。画面の中には窪田正孝ではなく、金木研がいました。人間のカネキは大人しくて、優しくて、ちょっと触れたら壊れてしまいそうな弱さがある男性なのに、喰種になった途端、誰も近づけないような最強の男になるあたりをきちんと演じ分けていて、本当にすごいという感想しかありません!また、喰種になった時の気が狂ったような演技には背中がゾクッとしました。喰種を演じた清水さん、蒼井さん、白石さん、桜田さん、相田さんも素晴らしかったです。喰種の特徴でもある赫子や赫眼関係なく全員がちゃんと喰種になっていました。特にトーカ役を演じられた清水さんの演技は圧巻でした。途中色々なことがあって公開が危ぶまれた時期があり、正直言って彼女を恨んだこともありました。しかし今回映画をみて、彼女がトーカを演じてくれて本当に良かったなと思いました。

原作を読んだときも感じたことですが、映画を見ていると段々と喰種に感情移入してしまい、何故喰種だけが駆逐されなければいけないのか、人間だって牛や豚などの生き物を殺し、食べて生きているのに、何故人間を捕食しているというだけで、人間に殺されなければならないのか、と深く考えさせられます。

また、今作の見どころの一つは、赫子やクインケを使用したアクションシーンだと思います。赫子やクインケはもちろんCGですし、本物に見えるかと言われればそうではないかもしれません。ですが、質感や音の出し方、またそれに合わせて動く俳優陣のおかげで違和感は全くなかったです。実際、クインケを使用しているシーンは本当に恐ろしかったです。戦闘シーンは本当に面白くて、ぞくぞくしました。日本映画もこのレベルまできたか!と思うこと間違いないです!

最後に、みなさんが心配されている「グロさ」ですが、わたしはあまり感じませんでした。もちろん血が流れる場面は多数あります。人を捕食するシーンもあります。でも「グロさ」を上回る美しさや感動がありました。わたし自身は何度も何度も見たい作品だと思いましたので、みなさんも是非劇場でご覧になってください!
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