囚人13号

女性たち/女たちの囚人13号のレビュー・感想・評価

女性たち/女たち(1939年製作の映画)
4.5
純度100の完全女性映画。これで客層が狭まるのかは分からないけど、フレーム内の全女優がナチュラル美人に見えるキューカー様流撮影術は現代の詐欺メイク云々を軽く凌駕している。

中産~上流階級の人妻たちの関係性をドロドロと描写しつつ、中々隙のない世界を見るとやはり男性は排されていると考えるのが妥当か。しかし姿を見せない彼らこそが原因で(一見醜悪でありながら)"女性"としての尊厳を賭けた聖戦が繰り広げられているのであって、盲目な夫たちへのどぎつい目配せがそこら中に張り巡らされている!

ファッションモデルすらマネキンではなく服と同等の価値を持たせるようなテクニカラーで収められているが、彼女らは愛憎劇に関与しない美化された女性像の象徴でもある。
囚人13号

囚人13号