女性たち/女たちの作品情報・感想・評価

「女性たち/女たち」に投稿された感想・評価

三四郎

三四郎の感想・評価

4.6
女の女による女のための超豪華MGMオールスター映画!!!
これぞ天にある星の数より勝るスターを掲げるMGMならではの大映画!大爆笑コメディ!しかしただのコメディとは言えない。映画のラストの方で気づいた。子沢山の女性は離婚の危機が訪れずどんどん子供が増えていくだけ…一方、ノーマやロザリンドは男と対等に付き合うのがベストだと思っているので離婚の危機が訪れ、離婚してしまう。ラストシーンで、ノーマは再び元夫の愛を勝ち取るが、映画のメッセージ的には「幸せになりたければ、女はプライドを捨てよ!結婚したら子をたくさん産み、家庭を守れ!」と言っているように思える。これに気づいた瞬間、光り輝くスクリーンを前にしながら暗い映画館で、この映画は「女性たちへの教訓ものだ」と少しゾッとした。楽しいだけではない、現実を突きつけられた気がした。女たちのおもしろさ、怖さ、厭らしさ、強さ、弱さ…すべて描かれている。娘が母に「お父様と私どっちを愛してる?」と聞くが、「愛の種類が違うわ」と母が応える。「大人になればわかるわ」と言いつつ、冒頭の娘との競馬シーンや、料理ができず娘からからかわれるとこなど、ノーマ自身もまだ子供なのだ。この映画の中で、彼女は人生を知り、女を知り、男を知り、大人になっていくという成長物語だ。クレジット演出がまたいい!出演女優たちを動物にたとえているのだ笑!ノーマ・シアラーは牝鹿、ジョーン・クロフォードは虎、ここで観客からは笑いが起こる!ロザリンド・ラッセルは黒猫、ジョーン・フォンテインは羊。セリフも笑えるものばかり!「張りのない布で作ったロッキー山脈みたい!」サマーレインを売る香水店の女店員クロフォードをロザリンドが女友達一人を引き連れて乗り込む一連のシーンが最高だ。黒人のメイドを買収しご飯を作らせようとするクロフォード。「冷蔵庫には何がありますか?」「クモの巣と酒」と横から店員仲間!ノーマの夫からの電話に「残念だわ…手料理を作って待ってようと思ったのに」「ケーキにろうそくをつけて」などのくだりは爆笑!商売女はケーキにはロウソクをつけるものだと思っているのか、ロマンチックな雰囲気になるから、いや男からそういうもてなしを受けてきたから、家庭的雰囲気を知らないのだ、階級の差が出る。ケーキにロウソクではバースデイケーキではないか!と爆笑してしまった!クロフォードを指名するロザリンドと友人。「これどんな香りかしら」クロフォード香水を顔前、鼻の前で直射!笑 「あなたに足りないのは色香よ」とクロフォード!そして喧嘩を吹っかけるロザリンドたちは閉店のチャイムに遭う。「貧乏人向けの音楽よ」言い足りないが帰る二人組、それに対しクロフォードが「それではさよならミセス・プラウアー(不審者)」ミセス・ファウラー役のロザリンドブチ切れる笑その直後のシーンで怒った二人は余所見していたので大きな手押し車の中へ真っ逆さま笑!ノーマの母の言葉が実に教訓的。「男は浮気するもの。男には新鮮な刺激を求める時期が来るのよ。彼も歳をとったということ。自分に物足りなくなるのよ。女は賢いから料理や部屋の模様替えやドレスを買って紛らわすけど、男にはできないの。だから新しい女はドレスみたいなものよ(男にとって)恵まれた女が唯一味わう不幸が旦那の浮気よ、知らないふりをして耐えなさい。そのうち彼は戻って来るわ、あなたを最も愛してるんですもの、それに気づくときがくるわ」それに対し「私たちはお互いに自由意志で結びついて愛し合ってるの!耐えるなんてことできないわ。私たちはイコール対等の関係よ!お母さんの時とは時代が違うわ!耐える女に価値なんてない!」母親の言葉でもう一つ正しいのは「女友達は信じちゃダメ」実に面白い、かつシビアな映画だ!途中のファッションシーンは鮮やかなカラー映画となっている!これには驚く!映画を通して「電話」が重要だ。男が一人も出てこないが電話の向こうにいる設定になっている。そして電話により女たちは浮き沈みしているのだ。噂を流すのも電話。特にノーマの受話器を持ってだんだん涙目になる演技は圧巻だ!彼女なかなかうまい!顔はタレ目というかつり上がっているというか真ん中への寄り目というか…私の好みではないが。この映画の成功はロザリンドの喜劇演技だ。
ほたて

ほたての感想・評価

4.4
斬新!な映画
滑稽で憎めない女の人ばかり

オープニングクレジットが秀逸なので必見
人間の顔というのは不思議なものだ。
ノーマ・シアラーの上品で遠くを見詰めるような瞳。
ジョーン・クロフォードの抜け目ないしたたかそうな顔。
ロザリンド・ラッセルの退屈しのぎを探している落ち着きのない目。
ジョーン・フォンティンの無垢な印象。
ポーレット・ゴダードの勝ち気で溌溂とした若さ。
特にポーレット・ゴダードはチャップリン映画以外で見るのが新鮮だ、バーバラ・スタンウィックを若くキュートにした感じ。
キャスティングでその人の性格・役割が解るのが凄い。
メロドラマ風コメディなのに男性が一切でないという実験的・前衛的作品。
大衆性と前衛を兼ね備える、この時代のハリウッド作品の幅の広さよ。

女性の噂好きと、その噂で振り回される様を面白く描いている。
ノーマ・シアラーを噂で苦しめたロザリンド・ラッセルに、同じく噂で仕返しをするのが痛快である。まったく姿を現さない男たちが、社会的に容認されている側面を感じるが、そこはこの時代の映画なので致し方ない。昔の男たちは社会的に擁護されてお気楽なものだ。

ロマンチックとエスプリを効かせた軽妙洒脱なエルンスト・ルビッチの話術を後進のビリー・ワイルダー、ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ、オットー・プレミンジャーの三人は引き継がず、真逆なリアリズムと暴露趣味、実証趣味に走っているが、案外とルビッチの精神をこの時代に引き継ぎ、女性目線という新味を加えていたのはジョージ・キューカーなのかも知れない。
佐々木

佐々木の感想・評価

4.2
これが1939年?というぶっ飛んだ傑作。いまだに新しい。オペラ並みに心情をセリフで吐露するのがうっとうしいっちゃうっとうしいけど、「それが女よ」と言われると白旗を上げるしかない。2018/5/3シネマヴェーラ
mingo

mingoの感想・評価

4.0
あと少し尺が短いともっと傑作な気がしたが、言わずもがな全日本のたられば女性に観ていただきたい女子会必見ムービーの認定である、男の話しかしてないのに男が一ミリも出てこないそのタイトルは「The Woman」。2年前にヴェーラで見逃したためやっと鑑賞。ファッションショーがパートカラーで新鮮な演出。
キャットファイトなんてなんのその、女性の怖さ、言葉による殴り合いや女の強さをこれでもかと堪能できるわけだが、超イカす。ジョーンクロフォードをはじめノーマシアラー、ロザリンドラッセル、ポーレットゴダードにイカされてるのか。なるほど。まいりました、大傑作ですね
前に見たときは面白かったんだけど、今回はなぜスティーブンがそんなに好きなんだろうと思ってしまった。
女しか出てこない映画だけど、フェニミズム的な映画ではないよね。だから男性にも見やすくていいんだろうなと思う。主人公の味方になるポーレット・ゴダードのキャラは好き。

お話が起承転結になっていて、転の部分で終わるのかなと期待させてからの怒涛の結になるのは面白くて、後味はよかった。

「映画史上の名作16」@シネマヴェーラ渋谷
TaiRa

TaiRaの感想・評価

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女優しか出て来ない純度100%の女性映画。ジョージ・キューカーは女優の見せ方上手いし趣味がはっきりしてて良い。

冒頭のネイルサロンで女たちの止めどないお喋りを次から次へと見せて行くとこが凄い。かなりの躁映画。言葉の量が異常。流れるような撮影と編集も技巧派って感じ。上流階級の奥様たちがネイリストから主人公の夫が不倫してると聞きつけあっという間に噂を広めちゃう。主人公は夫の浮気を知っても頑張って我慢するけどクレイジーな奥様友だちが愉快犯的に掻き回す。不倫相手のジョーン・クロフォードの徹底したイヤな女っぷりも最高に笑えるし、何と言ってもロザリンド・ラッセルのサイコクレイジー奥様が可笑し過ぎる。エクササイズ中の奇妙さとかヤバい。女たちの盗み聞き、噂話、陰口などで物語を円滑に進めて行くのも面白い。画面に男を出さない為にも上手く使われるし、脇役にも見せ場がやって来て登場人物の隅々まで魅力的に見える。夫と離婚する事になった主人公が離婚協議中の女性が集まる農場に訪れる展開でも、新たに個性的なキャラクターが登場する。キャットファイト楽しい。ギャグの連続の中でも夫婦の関係性、男と女、愛とプライド、などの重要なテーマも語られている。主人公のお母様がくれる助言も達観してて面白い。経験豊富な年長者たちはみんな名言を残す。ただ尺が長いのは欠点かな。この情報量で2時間以上は疲れるよ。
室内会話映画。盛り盛りでゴージャスな内容でした。

オープニングクレジットで動物に重ねた登場人物紹介が洒脱だった。
女しか出てこないがみんな男に振り回されてる。とても愛おしいと思う。
ストーリーの進行を一時停止するパートカラーのファッションショーもゴージャスで見応えあり。子役が割と泣かせる。エクササイズのアホっぽさも最高。
 
オーソン・ウェルズ『ジョンソンにはうんざり』と併映
AS

ASの感想・評価

4.4
最高。ロザリンド・ラッセルがかなり笑わせてくれる。犬の動線もお見事。
『ジョンソンにはうんざり』と2本立て@シネマヴェーラ
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